イソフラボンで乳がん予防が可能

イソフラボンが乳がんのリスクを低下させるかどうかについてですが、アジア人の女性の場合ですと、閉経しているかどうかにかかわらず、また、研究デザインが異なっていることを踏まえたとしても、こちらの成分を摂取することは、乳がんのリスクを低下させるような可能性があるということができます。
アジア諸国でおこなわれた17の研究において、こちらの成分を摂取した女性で閉経前である場合、乳がんからの保護効果が一定程度得られたという内容が報告されており、18の研究において、閉経後の女性がこちらの成分を摂取している人ほど乳がんのリスクが低下する傾向にあるということを示しています。
ただ、それでも、研究のデザインが結果に影響を及ぼしているのだということは否めないのが現状のようです。
ただ、欧米人の女性についての調査結果は、アジア人の女性とは違ったものでした。

欧米諸国で閉経前の女性を対象として14の研究をした結果、大豆イソフラボンを摂取したことによる乳がんのリスクへの影響においては、統計学的にあまり意味のある差は発見されませんでした。
また、閉経後の女性を対象とした14の研究においては、概括的に分析をおこなった場合においては、わずかですが統計学的に意味があるといえる保護効果を示すことができたものの、これを研究デザイン別に分析をしなおしてみると、意味ある保護効果を確認することはできなかったのです。

これらの研究からは、どうしてアジア人の女性と欧米諸国の女性において、こちらの成分によるがんのリスクへの作用が異なっているのかについては示すことができません。
そういったメカニズムにおいて1つの可能性は、大豆の種類や代謝するものによる影響について考えることができます。
例えば、大豆の成分の1つであるダイゼインからは、腸の中でエクオールという代謝産物が生成されますが、このエクオールというのは、他のイソフラボン類と比較して、エストロゲン受容体における親和性が突出して高いという可能性があります。